決算書の基礎となる8つのポイント
1-4.キャッシュフロー計算書ってどんなもの?
キャッシュフロー計算書は会社の1年間の現金の増減を、日々の活動に関するお金、投資に関するお金、借金に関するお金に分けて表したもので、家計簿(小遣い帳)によく似ています。
キャッシュフロー計算書は、会社の1年間のお金の出入りを、3区分(日々の基本活動に関係するお金、投資に関係するお金、借金に関係するお金)に分けて、その増減を表したものです。
これをあなたの生活に置き換えてみましょう。キャッシュフロー計算書は、じつは家計簿や小遣い帳によく似ています。
最初に、「日々の基本活動に関係するお金」の増減。1年間に、給料や賞与として(ときには親からの小遣いなどで)、どれだけお金が入り、社会保険と税金、生活費(食費や家賃)としてどれだけお金が出ていったかがわかります。「入るお金」よりも「出るお金」が少ないほうがのぞましく、反対になると生活は破たんします。
第二に、投資に関係するお金の増減。1年間に、食費や家賃以外に、お金をどう使ったかがわかります。たとえばその年に、車、パソコン、オーディオセット、ジュエリーを買ったとしたら、その合計金額がわかります。「出るお金」が表示されることがほとんどですが、買った品物をリサイクルショップや質屋に売った場合などには、お金が入ってきます。
第三に、借金に関係するお金の増減。1年間にどれだけ借金し、どれだけ返済したかがわかります。この部分は家計簿(小遣い帳)にはないかもしれません。カードローンの明細表のようなものです。
「日々の基本活動に関係するお金」から、「投資に関係するお金」を差し引くと、手元に残っていて、「これから自由に使えるお金」の額がわかります。おわかりのように、この金額は多ければ多いほどよいのです。楽しみもふくらむというものです。
ここに「借金に関係するお金」を加えると、1年間にどれだけお金が増えたか(減ったか)がわかります。でもこのなかには借金も入っているので、増えたからといって喜んでばかりはいられません。
キャッシュフロー計算は1年間のお金の出入りを3つに分けて表示する。
家計簿にたとえるとわかりやすい