決算書の基礎となる8つのポイント

1-1.決算書って何のためにあるの?

自分たちが一生懸命働いた成果が最終的に評価されるのが「決算書」です。決算書の読み方がわかれば、自分の努力が決算書のどの数字に直接結びつくかが実感できるから、ますますやる気がわいてきます。

経営者の方・ビジネスマンなら、自分たちが頑張ってたくさんの売上をあげれば、それだけ会社が儲かることを漠然と感じているでしょう。ただ、それがどのくらい会社の儲けとなっているのか、どのくらい会社の資金繰りに活かされているのかまではなかなかわからないものです。

そこで、決算書を読むことが重要となってきます。決算書は、自分たちが稼いだお金が何にどのくらい使われ、最終的にどのくらい会社の儲けとなったのかをはっきりと示してくれます。

つまり、決算書に記載されている数字は社員が一生懸命働いた最終的な成果そのものです。だから、決算書の仕組みを理解して自分達の成果をその数値で確認すること、数値が改善されて「よく頑張ったね」と決算書から誉められることが仕事のやりがいにつながります。

ところで、結果を表す数字ときいて、決算書なんか読めなくても売上棒グラフさえあれば営業マンとしての稼ぎは一目瞭然、と考える人もいるかもしれません。

しかし、売上、つまり稼ぎは儲けの出発点でしかないことに気づいてほしいのです。稼いだ金額から自分の給料や商品の仕入代金など、商品を販売するための「コスト」を全て差し引いて、会社の「儲け」となります。

もしも商品を販売したときに「稼ぎ」以上の「コスト」がかかるなら、会社は儲かるどころか赤字となってしまいます。つまり、会社はどのくらい稼いでいるかよりもどのくらい儲けているかの方が重要なのです。決算書には「稼ぎ」だけでなく、「コスト」や最終的な「儲け」も記載されています。売上棒グラフが会社の数字の出発点だとすれば、決算書はそのゴールだと言っていいでしょう。

決算書って何のためにあるの?の参考画像 決算書って何のためにあるの?の参考画像

「売上」だけでなく、「コスト」や最終的な「儲け」も記載される決算書は、
会社の数字のゴールである